南アフリカ共和国レーマテレビ、ToolsOnAirで放送制作設備を更新

レーマテレビは米国中西部を本拠とするケネス・ヘーゲン・ミニストリーズの放送部門です。世界各地の支部のひとつである南アフリカ支部にToolsOnAirの放送スイートを導入し、急速に拡大する規模の集会に対応できる効率的で近代的なテレビ放送局への更新を果たしました。

プログラム統括マネージャーのトラヴィス・バシアン氏 :
「旧式化したシステムが我々の最大の課題でした。それまではベータカムを基幹としたシステムであり、常に30分テープを手動で出し入れしながら番組やCM、プロモーションフィラー映像の送出をしなければなりませんでした。これは放送時間が毎週日曜日の朝5時から昼の2時までに限定されていたために対応できていた方法です」

同局は放送時間が18時間に拡大することになり、従来のシステムが現実的ではなくなりました。

「そのままでは18時間もの間ベータカムテープをVTRに出し入れし続けるわけにはいきませんので、新たなスケジュール送出手段が必要になります。結論として、将来のためにデジタルシステムを導入すべきタイミングを迎えているという判断に至りました」

さまざまなシステムを比較検討した後、Appleベースのソリューションを導入することが決定されました。システム設計とコンサルティングは南アフリカ共和国のセンチュリオンを本拠とするコンシリアム・テクノロジーズが担当しました。Apple Xsanに30テラバイトの物理容量のストレージ、インジェストは1系統、自動送出は2系統で構成され、AJA製インターフェイスを搭載した4チェーンのFinal Cut Pro編集スイートがXsanにファイバーチャネル経由で参加し編集に使われます。

メディアアセットマネジメントにはAppleのFinal Cut Server、ソフトウェアコントロールにはToolsOnAirの放送スイートが採用され、円滑なワークフローを実現するシステムが組まれました。インジェストコントロールにはjust:inが組み込まれ、送出はjust:playがcomposition:builderによるリアルタイムグラフィックスとともに担います。さらにHarris製の放送機器により計測・テスト信号、信号のルーティング、MPEG2信号の衛生中継業者への伝送用の8Mbの光回線でシステムが完成されました。

コンシリアム社のステイーヴ・シャファー氏:
「ToolsOnAirを動作させたAppleベースのシステムを推奨したのは多くの理由があります。前からToolsOnAirがレーマテレビが必要とする理想的なソフトウェアツールを提供しているのを知っていました。ToolsOnAirはMacベースであり、同局では既にMacでのグラフィックス制作が行われています。AppleのFinal Cut ServerはToolsOnAirに統合して運用できるメディアライブラリ管理パッケージなので、これらによる統合システムの設計は、最も理にかなっています。Apple Xsanによる複数の編集機による素材共有もFinal Cut ServerとToolsOnAirを組み合わせることでこのうえなく高度なシステム統合が実現します。バラバラに編集作業を進めないといけないスタンドアロン編集機を複数用意するよりも、はるかに望ましい制作環境であり将来のHD化にもスムーズに移行できます」

バシアン氏:
「使いやすい操作系を備えたシステムを探し求めていた我々はToolsOnAirを大変気に入りました。非常に直感的に操作できるユーザーフレンドリーなインターフェイスは、放送制作業務を事務的で退屈な作業から楽しみながら取り組める仕事へと変えてくれました」
「新しいシステムでは、すでに向こう数ヶ月分のコンテンツの素材のデジタイズ作業と毎週の放送スケジュール作成が行われています。余りあるストレージ容量とToolsOnAirで非常に高度に統合された環境のおかげで、数ヶ月先を先取りして作業することができます。プレイリストは、各クリップごとに正確に組まれ、骨の折れるベータカムテープの出し入れ作業から解放され、これまでのように放送の進行がスムーズに運ぶかどうかを心配する必要がなくなりました」